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東京都「大学研究者による事業提案制度」採択事業

AIとIoTにより認知症高齢者問題を多面的に解決する東京アプローチの確立


認知症高齢者東京アプローチ社会実装事業

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令和5年度から「認知症高齢者東京アプローチ社会実装事業」へ引き継ぎます

BPSD予測AIの精度向上をめざして

令和4年度までに行ったパイロット事業では、認知症高齢者支援AI/IoTシステムを構築し、介護施設のご協力の下、BPSDに関連すると思われるセンシングデータの収集・蓄積を行ってきました。当初は1000人のデータを早期から取得させていただく予定でしたが、この3年間はコロナ禍とそれに伴う半導体不足への対処に追われ、計画に遅延が出ました。
令和5年4月現在は、システム開発は完了し、数百名のデータからAI分析が始まっているところです。本格的にディープラーニングを用いたAI分析を行い、有効なルールを発見するためには大量のデータを必要とします。

令和5年度からも「認知症高齢者東京アプローチ社会実装事業」として、引き続きデータ収集を進め、最先端の解析手法とAIを駆使することによってBPSD予測AIの精度向上をめざします。



社会実装と国内外への成果アピール

幸いにも多くの介護施設から本事業への協力の同意が得られており、今後もデータ取得とAI分析を進めていく予定です。BPSD予測に関わる新ルールの発見事例を積み重ね、システムの実現可能性を実証していきます。認知症高齢者問題は多面的に取り組む必要のある課題が多く存在しています。現在、連携法人を中心に社会実装へつなぐ具体的な検討を行っています。
今後は、東京都全体で実施することを想定して、システム設計や制度設計などを行い、「認知症高齢者東京アプローチ」として提言することを目標としています。本事業の成果を行政や国の取り組みにつなげるためにも、学会・研究会・シンポジウムなどを通じて国内外へ広くアピールしていく予定です。引き続き、皆様のご支援、ご協力をお願いいたします。


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